今回紹介する転職体験談は、大好きだった保育士から転職して介護の仕事に就いた女性アヤコさんー仮名ーの転職体験談です。
保育士から転職すること自体は珍しくありませんが、アヤコさんの場合は事情があって転職した時はシングルマザーだったのです。
シングルマザーならではの事情によって大好きだった保育士から30代で転職するのですが、どんな事情があったのでしょうか?
アヤコさんのプロフィールを簡単に紹介すると…
アヤコさんは現在36歳の女性で、30歳の時にシングルマザーとなり2歳の息子と二人暮らしになります。
離婚した当時は短大卒業して以来続けていた保育士の仕事を続けていたものの、収入面の少なさから息子さんと実家に戻ることになります。
その後あることがきっかけとなり、シングルマザーのアヤコさんが息子と実家の生活を支えなければならない状況になり、お給料を増やすためにも転職活動を始めるのですが…
シングルマザーの場合、自分のことだけでなく子供のことも考えて転職を考える必要があります。アヤコさんの場合は保育士以外の仕事は未経験で、しかも息子と実家の生活を支える必要が。
30代のシングルマザーのアヤコさんは、どんな事情があり無事に転職できたのでしょうか。
もくじ
30代でシングルマザー、息子と両親と一緒に暮らしている私
私は現在36歳の女性です。介護の仕事をしています。
31歳の時に今の介護の仕事に転職し、事業所の移動などはありましたが介護の仕事を継続して5年ほど経ちます。
家族構成は少し事情があり(笑)7歳になる息子を育てているシングルマザーです。
息子が1歳半の時に元夫と離婚をしてその後再婚はしていません。離婚をしてからは息子を連れて実家に戻り、両親と一緒に暮らしています。
私が結婚して実家を出る前は、両親と私と2歳年上の姉の4人が住んでいました。
姉も結婚して実家から離れたので、私が離婚して実家に戻ってからは、もともと私が使っていた部屋と姉が使っていた部屋を使って息子と両親とで暮らしています。
30代シングルマザーという状況になった時に転職をしてみて、仕事というものはただ生活のために収入を得るということだけではなく、人生において大きな役割を持つものだと実感しました。
学生の頃に自分で希望して選んだ仕事であっても、実際にその仕事に就いてみると合わないと感じたり、継続できない環境が生じて転職せざるを得ない状況になることもあります。
私の場合は保育士を継続できない環境になってしまったことが理由で30代で転職をしました。
今でこそ転職した介護の仕事にも慣れ、生活もようやく安定してきました。
転職したのは数年前の事ですが、今思うと「あの時転職をしてよかったなぁ」と思っています。
今回の記事では、当時すでにシングルマザーだった私が30代で転職をした経験をお話したいと思います。
シングルマザーの方や30代で思い切って転職をしてみようかなと考えている女性に、少しでも私の経験がお役に立てれば幸いです。
転職前の仕事、短大卒業からずっと保育士をしていた。
介護士に転職する前の仕事は、 今の介護職と同じ福祉の仕事になりますが、保育士の仕事をしていました。
高校時代から子供が好きだったこともあり、短大の幼児教育課に進学しました。
しかし当時は保育士の就職状況は厳しく、卒業後臨時採用で保育所に就職ができたものの、収入は少なく不安定でした。
それでも独身の間は実家で両親と暮らしていたため、収入が少なくても家賃などがいらなかったので生活していくことには問題はありませんでした。
また結婚している時は夫の収入も多くはなかったのですが、私も保育士の仕事をしながら共働きでなんとか生活はできていました。
離婚後はまた保育士の収入だけになってしまったので、両親が私と息子の生活費などを支えてくれていていました。
離婚をして実家に戻ってからも、将来のことを考えると不安はありましたが、保育士の仕事に不満や体力的にキツイということもなかったので、このまま子供を育てながら保育士を続けて暮らしていくのだと思っていました。
しかし、その後私が保育士から転職せざるを得ない状況がやって来たのです。
母が亡くなり父は年金暮らし、生活を支えるために保育士から転職を決意
私は保育士の仕事が大好きで、天職とまで思っていました。そのため収入面に不安があっても転職することは考えていませんでした
しかし、息子が3才の時に実家で一緒に暮らしていた母親が病気で亡くなってしまったのです。
以前から病気がちではありましたが、いつも元気にしていてくれた母だったので、経済的にも精神的にも私の心の支えになっていました。
その当時、すでに父は定年になっており年金で生活していたこともあって、今までのように私と子どもの生活を支えるだけの余裕はありませんでした。
「これ以上父に迷惑をかけることはできない…。」
私には貯金がなかったので、父と息子の生活を支えるためにも、大好きな仕事だった保育士の仕事を辞め、安定した収入を得ることができる仕事を見つけ転職することを決めました。
保育士以外は未経験それにシングルマザー…転職活動は難航。
保育士を辞めることを決めたものの、恥かしい話ですが貯金などがなかったため、生活をするためには退職してから仕事を探すということが出来ませんでした。
そのため、昼は保育士の仕事を続けながら、まずはハローワークに求職登録をして仕事を探しました。
私が次の仕事に求めた条件というのが、
- 今の保育士の仕事よりも給料が良い。
- 安定している仕事であること。
この2つの条件でした。
年金暮らしの父の生活と息子、それに私が生活をするためには保育士のお給料では足りません。
それにこれから先、まだまだ親の手とお金がかかる息子。そのためには安定した仕事をしたいという気持ちがありました。
しかし、短大を卒業してから31歳になるまで保育士の仕事しかしたことがありません。そんな私が今さら事務や店員など未経験の仕事ができるのか考えるととても不安でした。
そのため未経験の仕事だと採用されないこともあると考え、保育士と同じような別の福祉の仕事をすることも転職候補にすることにしました。
ハローワークだけで転職活動をするのではなく、福祉関係の仕事を探す福祉人材センターという機関にも登録して仕事を探しました。
転職活動をして仕事を探している最中に、子供は2歳半から保育所に通っていて保育料は収入に応じた金額でした。
シングルマザーの私の場合は息子の保育料も低く、市からは児童扶養手当も受給できていたので、
「生活を切り詰めれば、このまま保育士の仕事を続けても生活できるかもしれない…」
と思ったりすることがありました。転職することを決めたはずなのに、保育士の仕事には未練があったのです。
それでも子供が大きくなってからのことを考えるとやっぱり不安があり、心が揺れながらも転職活動を続けました。
ハローワークと福祉人材センターの両方で仕事を探すものの、私が希望していた条件に合う仕事が見つかりません。ハローワークの職員の方から「選ばなければ仕事はあるんだけどね…」というような事も言われたりしました。
たしかに仕事を選ばなければ働ける会社はあるかもしれません。しかし私の場合はシングルマザーでどうしても働ける時間には制限がありました。
それに、年齢的にも「仕事が合わなければまた転職すればいい」という訳ではありません。そのためにも慎重に条件にあった仕事を探したかったのです。
転職活動をして企業の求人情報をみている時にあることに気付きました。それは求人情報を見ていても、福祉の仕事を主に見ているということです。
福祉を短大で学んでいたこともあり、物を作る仕事や販売する仕事よりも、人のお世話をする仕事が好きなんだということに気付いたのです。
「福祉の仕事であれば少々キツくても頑張れる。」
このことに気付いてからは、福祉の仕事を中心に転職先を探しました。転職活動を始めて半年ほど経った頃に、身体障がい者の施設の求人を見つけました。
お給料などは私が希望していた条件に当てはまりましたが、夜勤があることが不安でした。
でもこれ以上仕事を探していたとしても、生活はさらに厳しくなり、安定した生活をするには余計に時間がかかってしまうと思ったので、その障がい者施設に応募をしてみました。
すると、夜勤がある福祉の仕事ということで応募が少なかったらしく、難航していた転職活動とは違ってすんなりと採用になったのです。
障がい者施設へ転職してからのこと
障がい者施設での仕事は、心配していたほど体力的にも精神的にも辛くはなく、今でも施設で介護の仕事を続けることができています。
収入面も保育士の仕事をしていた時よりも増え、生活は以前よりも安定して私一人のお給料で私と子供二人がなんとか生活できるぐらいにはなりました。
障がい者施設で仕事を続けていく中で、仕事が終わってから家に帰り子供を寝かしつけた後で勉強をして、介護の資格を取得することもできました。
その事がきっかけとなり、今は老人介護の仕事も受け持つことができています。
離婚をして実家に帰った当時は、シングルマザーになり収入が少なくて「これからどうなるんだろう…」なんて寝る前に考えてしまってなかなか寝付けなく、翌日の仕事に支障をきたすこともありました。
転職活動に時間はかかってしまったものの、介護の仕事に転職して今も仕事を続けられることが出来ていて本当に良かったです。
私と同じようにシングルマザーの人で、条件が合わなくて転職できる仕事が見つからず困っている。という話をよく聞いたり見かけたりします。
同じぐらいの年齢の独身の人と比べると、シングルマザーの人の場合は子供のこともあって時間や給料面で合う仕事がそう簡単には見つからないかもしれません。
でも、シングルマザーの人の場合は子供がまだ小さいのであればなおさら、焦ってなんでもいいから仕事をするのではなく、できるだけ長く続けられる仕事を選ぶ方が良いです。
そうすることで、生活が安定するだけじゃなく、精神的にも余裕が出てくるようになるはずなので。
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