最近よくテレビや新聞などのメディアでも取り上げられている長時間労働やブラック企業ですが、自分が長年そういう環境の中にいたりした場合、長時間働くことが当たり前のような感覚になってしまうというのは良く聞く話ですよね。
今回紹介する転職体験談は、営業職を長年されている30代の男性Sさんの転職体験談なのですが、Sさんの経歴を簡単に紹介すると…
学生時代から人と接する仕事が好きで、営業マンとして長年経験を積まれてきました。3社ほど転職を経験されているのですが、長時間の残業がある会社でも働いていたこともあったのですが特に苦痛とも思わず不況がきっかけとなり転職をすることに。さらにスキルアップを求めてもう一度転職することになるのですが、長時間労働をしていた会社から平均的な勤務時間の会社に転職することになり気持ちに変化が。
営業職となるとイメージ的に残業が多いような感じを受けるのですが、Sさんの場合はどういった転職活動をして今の満足出来る企業にたどり着くことが出来たのでしょうか?
では、Sさんの転職体験談を紹介してみます。
はじめまして。私は現在の会社も含めて3社経験している30代の男になります。独身の一人暮らしで、アウトドアやスポーツが趣味の一般的な30代だと思います。
業種は異なりますが、職種は新卒からずっと営業職として勤務してきました。人と接する仕事は学生の頃からの飲食関連のアルバイトをしていた時ときから好きだったので、自然と営業職を選んでいたように思います。
数年前に転職活動をはじめ、現在は、営業マンの管理職としてIT企業に勤務しております。これまでの私の転職体験談について書いてみたいと思います。30代の営業マンが転職する際の参考にでもなれば幸いです。
人と接する仕事が好きで長年営業の仕事を。
私のこれまでの就職先は、1社目が物流業、2社目がマーケティングリサーチ業と、全く異なる業種を転々としております。
共通する点としては、営業マンの人数が多い点と深夜まで平気で業務を行うブラックな企業体質くらいです。(笑)
朝9時から働き、終電を逃すことは当たり前な残業続きの職場でした。終電を逃してタクシーで家まで帰ることが馬鹿らしくなり、会社の近くに引っ越したりもしましたが、それはそれでつい「家が近くだし」とダラダラと深夜まで仕事を続けることになってしまっていました。
会社の他のスタッフも同じような感じで、残業が当たり前になりすぎて、仕事をするにもダラダラと無駄に時間がかかってしまう悪循環が出来上がってしまっていた気がします。そういうこともあって残業続きだったものの、これといって自分の会社がブラック企業だというような認識はなかったですね。
ですが仕事内容は嫌いではなく、営業の仕事は楽しく行えていました。学生時代はずっと接客業を好んでしていたこともあり、人とのつながりを重要とする仕事内容は自分にとっては遣り甲斐もありました。
転職することになった際、前職の2社とも、営業として成績をそれなりに挙げる事が出来ていたので、比較的スムーズに転職活動を進める事ができ、今日に至っています。
不況やスキルアップなどのために転職を決意
1社目については、自分の意志とは関係なく辞めざるを得ない状況となったためです。当時リーマンショックがあり、私が勤めていた物流会社は大手クライアントの撤退、物流量の半減などのかなりのダメージを被る事となりました。
数字で言いますと、最も売り上げが良かった年と比較して、40%近く落ち込みました。それに伴い、多くの派遣社員が契約の打ち切り、所謂「派遣切り」を直に経験しました。私は、当時派遣社員の採用も兼任していていたため、自分で採用した社員を切る際、気持ちが暗くなったのを鮮明に覚えています。
そのような空前の不況ともなれば、当然どの企業も製品を製造・販売する事を控えるため、営業の業務も少なくなり、スキルアップを望める環境ではなくなったため、転職を決意しました。
初めての転職ではありましたが、エージェントを利用し、3か月程度で二社目であるマーケティングリサーチの会社へと入社することが出来ました。
この時は、営業として特別な強みは無かったのですが、年齢と約4年間の経験を評価されました。
また、この会社を希望した理由は、営業としてのスキルアップしたいと常々考えていたため、結果を求められる営業が出来るとエージェントから薦められた事が主な転職理由になります。
20代のうちに全然違う業種を経験しておきたいと考えての転職でしたが、今考えてもこの判断が間違っていなかったと感じています。一重に営業と言っても、業種によってその営業内容や進め方や強みも変わってきます。それらを身をもって経験し、そこに営業職の面白みを感じています。
2社目の営業スタイルは、新規の営業先を電話で獲得する、通称”テレアポ”業務からスタートする完全な営業会社でした。
入社初日からこのテレアポ業務を行わなければならないため、最初こそ戸惑いましたが、地道にスキルを鍛え続けた結果、約1年で営業部課長としてチームを任されるまでに成長する事となりました。
そして、営業としての一連の流れ、10名と少ないながらもチームの営業数字の管理を憶える事が出来たので、この会社で憶えるスキルはもう無いと見切りをつけ、2社目の転職に踏み切りました。
見切りをつけるのが早いと言う人もいましたが、専門職とは言い難い営業やその管理という職種柄、同じ会社にとどまっているより、様々な会社での経験が一番自分の身につくと私は感じていましたし、今もそう感じています。
長く働いた方がいい職種もあると思うので、一概には言えませんが、吸収できることをすべて吸収したと自分が感じた時点で、それ以上の成長スピードは遅くなると思います。それなら、成長スピードを保てるよう、それが見込める会社に転職することが必要となると私は考えています。
営業という仕事の管理職として、よりスキルアップを目指し、30代で転職活動をはじめました。
転職は転職エージェントを利用するのがおススメ。
これまでの転職活動は全て転職エージェントを利用して転職をしております。また、リクナビNEXTやenなどの転職サイトも登録はしましたが、具体的なアクションはほぼ100%エージェントからの紹介企業のみとなっています。
これには理由があり、エージェントの視点からその企業の本当の雰囲気や業務スタイルなどの情報を良い悪い関係なしに伺う事が出来るためとなります。
どうしてもネットの情報には個人のバイアスは勿論、誹謗中傷なども含まれるので、参考にし難いというのが私の本音です。
しかし、エージェントは転職を決めるのは勿論ですが、それと同じくらい辞めらてしまうと取引先の企業から印象が悪くなるので、長く勤務出来そうな企業を選んで薦めてくれます。
より自分に合いそうな勤務先を選んでくれるというのがエージェントの強みだと思いますが、転職活動の際はまさにそれを実感しました。
⇒営業マンだから見逃せない!評判の良い転職エージェントはこちらの記事で。
そのため、エージェントに薦められた企業の中から、これまでの年収・待遇面・職位などがアップする企業に向けて、履歴書と職務経歴書を送ることを主とした転職活動をしてきました。
どのケースでも、転職期間は3か月程度と比較的早く内定を貰う事が出来ました。また、どの転職エージェントも、業界では大手企業となり、公式ホームページから自身の経歴を送付し、登録する形をとっています。
転職を何回か経験して言えること。
冒頭でも記載しましたが、現在は営業部門の管理職として勤務できております。私の場合は、それを希望して転職をしたので、目的を達成できたと満足度は高いです。
業務内容についても、畑違いの業種ではありますが、営業としてのスキルは十二分に生かせているので、大した苦労でもありません。求められるものも多いのは事実ですが、年収も前職よりアップしていますし、頑張り次第でまだ上を目指せること、評価してもらえる環境が整っていることが遣り甲斐に繋がっています。
前職2社同様に、畑違いの業種を経験するのはむしろ私にとっては新鮮なことで、まだまだ覚えることが多いと感じさせてくれる今の職場は新しい発見が多く日々成長できているという実感を感じさせてくれます。
残業はないとは言えませんが、以前のような深夜残業が続くようなことはなく、むしろノー残業デーがあるので、仕事を早く終らせるための効率化を日々考えるようになり、ONとOFFのメリハリのある生活を送れるようになりました。
社内全体の残業がいかに無意味がということを、最近身をもって感じています。効率化を評価する体制を、企業はもっと整えなければいけないのだと、今の職場で知ることができました。残業が多かった前職の際は、平日は飲みに行くか残業かの2択で、休みの日は疲れて寝ているか平日終わらなかった仕事をするという日々が続いていました。
ですが今の職場に移ってからは、平日にもしっかり休息を取れているので、休みの日には趣味のサッカーやジムなどをすることができ、ストレス発散もできているので心身ともに健康になれた気がしています。
30代は転職が難しくなる、なんて言われていますが、あまり鵜呑みにしてしまうと自分のチャンスを自分で潰すことにもなりかねません。30代だからできないという仕事もないですし、業種や職種が違っていても、20代で働いてきた経験は必ず何かしら役に立つと思います。
私の場合は思い立ったら即行動に移すタイプなので、転職に悩む時間もさほどかけず、すんなりと次に進められたので効率よく転職を進めることができたと思います。また、20代で一度転職を経験していたこともあり、30代での転職もさほど迷いはありませんでした。
もちろん目的もなく転職しようとすれば難しいご時世だと思いますが、単なる「スキルアップ」が目的だったとしても、その熱意があればどこかしら目をつけてくれる企業は現れますし、どんな企業であっても何かしらのスキルアップはできるはずです。
転職は目的とスキルを確認した上であれば、年齢など恐れるに足らないので、転職に希望があれば、一度は経験することをオススメ致します。
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